2012年2月29日水曜日

共演者との共有


その場にないものを想像し、それがあたかもあるように振る舞い(演技し)それを共演者と共有する作業を行いました。3〜4名のグループに分かれ、それぞれ場所と人間関係と状況を決めて、具体的な「物」が何も無い中で、グループの全員ができるだけ他の人が創りだした「その場にあるべきもの」に関わって、想定した状況を即興で演じるというものです。
 自分が作るだけでなく、相手がどう演じたかを見ていて、それを正確に引き継いで演技に取り入れなければなりません。物の位置が狂ったり、自分の演技に気を取られて持って、あるはずの物が消えてしまったり・・・笑えるハプニングもありましたが、なんとなくその場がどこなのか、見えてきました。もちろん演技の精度があがればもっとくっきりと場が見えるのでしょうが、全員である空間(場)を創りだすために、演技者が意識しなければならない感覚みたいなものは、みなさん自覚できたのではないでしょうか。
そして、その感覚は映像向けの演技ではなく、舞台で演じる演技ならではのものではないかと思います。

2012年2月22日水曜日

意識すること


筒井加寿子さんによる、基礎的なワークが続きます。
筒井さんは、人やもの、場所などへの認識を、改めて問うことで、普段気にも止めないことを、今一度気に留めさせるようなワークを行なっています。
しぐさや癖、人への対応の仕方など自分がどうしているか、どうなっているかを含めて、あらゆることを意識化し、そのままダイレクトに受け取ったり、感じたり、再現したりすることは役者さんにとって重要な作業だと思います。(もしかすると、「なんでこんなことするんやろ」と思う人もいるかもしれませんが、きっと演技に役立つと思います。)
宿題となっている、「場について」いろいろ考えてみると、気づかなかった面白い発見があるかもしれません。

 また今回から、メンバーが入っているメーリングリストを活用して、今日の講座でおこなったことを一人ずつ当番で流すことになりました。これもいい振り返り(意識化へのアプローチ)になりそうです。

2012年2月15日水曜日

感覚を伝える

今日が2回目の講座となる「劇研アクターズラボ+ルドルフ」ですが、参加を保留していたメンバーも本日から加わり、メンバーが確定しました。全10名で1年創作を行ってゆくことになります。1年間いい作品目指して、大いに楽しみましょう!
 さて、2回目の今日は「感覚で感じたものもお客さんに伝える」というテーマでさまざまなワークが行なわれました。とても繊細で、集中力を要するワークでしたが、とても集中が高くまた興味深い練習となりました。
写真は筒井さんが集めて来た、日常の音に耳を澄ましているところです。普段聞いている音ですが改めて聞くと、何の音だったか・・・?







そして、この風景は椅子の4人が同じものを聞いている所です。どのように聞くか、細かい打ち合せはありません。それぞれがイメージした同じものを聞いています。
イメージがどのように身体に変化を与えるか、そしてそれがどのように見ている人に伝わるか。地味ですが大切な演技の要素が含まれている練習です。

息を飲んでじっと見つめるような練習もありましたが、みなさんがどれも楽しそうにされているのが印象的でした。
 また、今日は体調不良による欠席もあったので、くれぐれも体には気をつけて下さい。寒い日が続きそうですので。