2013年6月29日土曜日

『絶対、大丈夫か』の今まで。

劇研アクターズラボ+ルドルフ ”絶対、大丈夫か”



2作品を、部屋を仕切って端と端で稽古しています。
今回、残念ながら稽古にうかがえなかったため、今までの振り返りをしようと思います。



2012年2月、筒井加寿子さんをお招きし、劇研アクターズラボ+ルドルフがスタート。
のちに『絶対、大丈夫か』というユニット名となるこのチームは、メンバー9名(半数近くが演劇初心者)で進んでいきました。1年という長い講座期間の前半は、WSを中心に進んでいきました。筒井さん自身も表現活動の支えとされているであろう「アレクサンダーテクニーク」を念頭に置き、自分のクセに気づき、余計なものを排し、ナチュラルな演技体を目指していったように思います。
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▷wikipediaより
アレクサンダー・テクニークAlexander Technique)とは、心身(すなわち自己)の不必要な自動的な反応に気づき、それをやめていくことを学習する方法。頭-首-背中の関係に注目することに特徴がある。一般には、背中や腰の痛みの原因を改善、事故後のリハビリテーション呼吸法の改善、楽器演奏法、発声法や演技を妨げる癖の改善などに推奨されることが多い。
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後半は、ニコライ・ゴーゴリ『結婚』を原作として筒井さんが書き上げた『NEVER WEDDING STORY』を進めていきました。チラシの紹介文には「現代ニッポンお見合いパニック劇!」とあったように、コメディを主体とする演目でした。舞台に立つのが初めてのメンバーが半数を占める中、難しいとされるコメディにいきなりのチャレンジ、相当な努力があったかと思われます。


さて、本番は1月に実施。

正月空けてすぐの公演でしたが、皆、堂々と舞台に立っていました。客席の反応も良く、今までのアクターズラボにないテイストで話題になりました。集客的にも240名を超え、第二期の開催が決定しました。


今期、最初はメンバー5名でスタート。5月からは1人増え、6名で稽古に励んでいます。前回初心者だった3名が残り、頼もしく新メンバー3名を率いています。

今回は講座の中間地点に本番をひとつ置きます。ですのでWSは少なめで、初っぱなから本番用の台本にじっくりと取り組んでいます。中間発表、そして来年1月の本番を見据え、役者としてのエッセンスを毎講座毎に一個ずつ研究していきながら、1年目よりじっくりとみっちりと、作品創作に取り組んでいます。

沢(6/24)

2013年6月19日水曜日

自分の身体と向き合いながら

筒井さんの『今日は今日の感覚で。』という言葉で稽古開始。
前回もありましたが、演技中に来た感覚を「掴むぞ!」ではなく、微細に触れるように。そして相手のエネルギーをもらい、それが全身くまなく通ってから返す。そしてそれをスムーズに。


筒井さんは2班に分かれたチームそれぞれをみながら、今日の体の状態をみて、体に触れ整えていました。私が見たときは、普段より呼吸が浅くなっていたところを、体に触れながら息を整えていました。体と心のマッサージをしているように映り、この講座でのことは、きっと日常にも役立つんだろうと感じました。

ラボ生にとっては何度も繰り返している台本ですので、自ら練習方法を考えたり、筒井さんの微細なダメ出しにもそれぞれの意見を持って対応していました。そして、今日の自分と向き合いながら。です。


さて今週末、筒井加寿子さんと、ラボメンバーのうちの一人が舞台に出演します。
よろしければぜひ。 http://sedai.main.jp/

沢(6/17)


2013年6月14日金曜日

やられること

今回も2チームにわかれて台本を稽古。
短いシーンを何回も反復しながら進めました。やる回ごとに、はまる/はまらないが如実に表れていて、筒井さんが至近距離でつぶさにみながらダメだしをされていました。
はまるときには流れが自然なんですね。遠目にみていてもわかり、じっとみてしまいます。



今回は『武道』からことばを引用して進んでいきました。
流れの中に身を置く心を持つこと。「開いた体」で、演技中に来た感覚に微細に触れていいき、動物的な動きを目指すこと。「知らないところへ」いく勇気を持つこと。そして、ちゃんと相手に「やられる」ということ。

相手にしっかりやられる!ということが(「相手を受ける」ということと近いでしょうか)、鮮やかな演技に繋がるということ。とても難しい領域のように思います。ですがその感覚でみんなが繋がれば、確かにとても素晴らしい作品が生まれるのだと思います。

沢(6/10)


2013年6月5日水曜日

『余計』を排して『シンプル』に。


いつもの講座風景。2チームに分かれ、筒井さんが両方のチームを見て回り、意見を述べ合っています。まず、やってみてどうだったかを、筒井さんはよく問いかけているように思います。


今回は休みが多かったため、ベテラン女優のIさんに緊急登板していただき稽古が進んでいきました。まず稽古場に入って思ったことは、いつもよりみんなの声がでかいということ。Iさんの声量につられ負けじと全体の声が大きくなり、シーンも生き生きと見えました。そして、特に実際に絡んだラボメンバーの女性陣は、影響を直で受けとてもいい機会になったのではないかと思います。最近ラボメンバーがC.T.T.に参加したり、外部出演をしたりしていますが、外からどんどんいい影響を受け、このクラスにもぜひ繋げて欲しいと感じました。


さて今回は『クセ』について注意深く観察していったようです。
自分のクセを知ること。そしてそのクセが意識下に置かれているのかということ。それをセリフごとの単位はもちろん、台本の出来事を想像しているよりも10倍細かく、瞬間瞬間ごとに突き詰めてクセを検証していこうということです。
その上でシンプルに舞台に立てれば、それはとても素敵なことなんじゃないかと伝えていました。

沢(6/3)