2012年4月27日金曜日

今日の主役は・・・

稽古日 2012.4.25


少し暗くて分かりにくいですが、筆立てです。
いや、本当はタンブラーだと思うのですが、確認するのを忘れました。
今回はそういった受講生が持ってきてくれた代用品の小道具も使いながら、先週の続きで別役実という方の台本をもとにグループ毎の発表でした。

台本の中で一つのシーンをメインに受講生みんなで発表してお互いに見合う。

この台本はいわゆる不条理劇と呼ばれるもので、原因があって結果があるというようなある種合理的な部分を探しにくい台本です。

ただ、この台本自体は別に気を衒って書かれたという類のものではなく、現実世界というのは何も合理的なものだけではなく、現実全てをある種忠実に再現すれば不条理というものになったのではないかという解釈を筒井さんはされていました。

一見すると不条理で理不尽、よく分からないから寄り添うのが難しい。けれど、一つ一つの動きそのものには文脈があり、心の動きがあるのを感じる。それを丁寧に辿っていこうというものでした。

台本の中にある言葉を読んで、この言葉があるということはこういう動きが先にあったはずだよね。とか、舞台上の効果、見え方で、こういう風にすればお客さんからすれば退屈しないお芝居になるんではないか。など。

徐々に細かい話になってきて、台本自体はなかなか前に進まないのですが、その細かいさぐりあいをとても楽しんでやられていました。

楽しいものの、その細かい作業の積み重ねのもどかしさか、もっといっぱい考えてみたいという欲が増え、自主稽古の動きが出てきています。乗り越えられるものの前にこそ壁があるもの。どんどん壁を突破して、ではまた来週。

2012年4月19日木曜日

同じ台本、違う人

4月も半ばを過ぎ、皆さんそれぞれの新年度を満喫されているでしょうか。

今回から、筒井さんのクラスでは二人ずつ五つのグループに別れて、同じ台本で演技を始めました。同じ台本なので、それぞれの違いが明確に出ますね。言葉の調子、アクセントの取り方、間の使い方などがそれぞれ異なる、要するに喋り方が全く違うわけです。それに加えて、言葉だけでなく、体の仕草などもそれぞれで異なります。結果としてそこに現れるのは全く違うキャラクターでした。

今日の課題は、セリフを全部読み、それぞれの役の目的を探すこと。そうすれば行動が見えてくる。そしてセリフを覚えること。あとは、どうやって始めるか?ということを考えること。演技の開始に至るまでの気持ち、状況の過程を考えること。

今週からしばらくは同じ台本に向き合っていく作業になるので、小さな気付きを積み重ねていく作業になります。地味な発見作業を積み重ねた後に自由になっていくのが役者の作業。と筒井さんは仰っていました。これから先、どのようにそれぞれが役と一体化していくのでしょうか?

2012年4月12日木曜日

真実の身体で。

2012.04.11
劇研アクターズラボ+ルドルフ


発声について。
アレクサンダーテクニークを元に、身体の余分な力を排除していきました。
無意識にかけてしまっている体への付加に気づき、修正し、その人本来の生の声を探ります。



台本を使っての立ち稽古。
かなりの長文。それについて、関係性、場所、シーンより前の状況を意識して稽古。
キャラクターは絶対付加しないこと、そしてキャラクターは、関係性の中で気付かれるものである。という発言が印象的でした。


『余分』を排除していくこと。
筒井さんの演劇の中で、非常に大きなウェイトをもった作業だと感じました。



次からは筒井さんからの演出がついていくそうです。
これからどんどん早いスピードで作業が進行していく事と思います。

沢大洋


2012年4月5日木曜日

2ヶ月が経ち、春になりました。


2012.04.04
劇研アクターズラボ+ルドルフ



春になりました。
ラボ開始から2ヶ月が経ち、今回は念願(!?)の台本での稽古。

台本は別役実さんの10行ほどの2人芝居。
自分もやらせて頂きました。


2人で相談してやってみる。みんなで振り返りをして、今度は上演シーンに無い部分、前後の設定、流れ、場所もイメージしてやってみる。そして振り返り。。 という2回の立ち稽古。

後者の方が、キャラクターがしっかりでき、舞台から去る所までシーンとして成立し、面白くなった。等々の意見。
議論し、比較すればするほど深まる演技。そしてこんなに短いシーンでもいくらでも演技を考える事が出来るし、話す事が出来る。1時間半の作品をするとして、どれほどの稽古が必要なのか、という実感が少し持てた様子でした。

そしてなにより、今までは即興をやっていたので、台本ありきで舞台に立つという事が今までの事と全く違うということ。
それを体感できた事が一番の収穫ではなかったかと思います。

さてあと10ヶ月。
みんなの成長にとてもワクワクしています。

沢大洋