今回は沢さんがお休みということで、普段は高槻の公演クラスを担当している森が記録を代行。
高槻の2クラスも雰囲気がちがいますが、筒井クラスも全然雰囲気がちがって新鮮です。
2つのグループに分かれて同時に立ち稽古。
筒井さんが主導するというよりメンバーが自分たちで練習を進めて、筒井さんはそれを見ながら時折指示を出すという進め方で稽古をしているようです。
台本はどちらも短いシチュエーション・コメディ。
どちらのグループも非常に熱のこもった演技をしながら、一通りやってみたあとには冷静に振り返ったり打ち合わせをしたり。
とても集中力が高くてちょっと圧倒されるほどです。
開始から約1時間が経過したところから、筒井さんのディレクションがスタート。
かなり細かく芝居を止めて返しながら、からだの動きや姿勢や仕草を中心に指示を出します。
内容的にはシチュエーションや役柄をきちんと成立させるためのベーシックな部分に関するものが多いのですが、その指示が本当に細かいのでよく見ているなあと驚きます。
自主練習のモチベーションの高さの理由が何となく分かったような気がしました。
筒井さんの指示は芝居をつくるとか組み立てるというより、役者たちに気付かせるというのが合っているような感じがします。
ステータスや立場によってその人物はどんなふうに振る舞いが変わるのか、その様子は他者から見るとどんなふうに見えるのか、その見え方や振る舞いを自分たちが演技として使えているかといった問題を浮かび上がらせ、気付かせます。
どちらかというと観察することに重点を置いているような印象がありましたが、こうした「観察」や「気付き」もまたアレキサンダー・テクニークの考え方を基盤に置いているからなのかなと思いました。
稽古の最後に、筒井さんから一言。
「自分の指示はどこまでいっても点でしかない。いろんな指示は出すけれど、その指示を全部やってもひとつの流れが出来上がるわけではない。その点をつなぐのは役者本人にしかできないことだから、その作業を繰り返し練習してがんばってほしい。とにかく反復して練習しなかったらそれはできるようにならない」
来週は筒井さんがお休みするということで、練習は自主練習になります。
ラボの講座としては次回は再来週。担当はいつもの沢さんに戻ります。
森(2013/07/01)
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